酸味と辛み、砂糖がつなぐ香りの余韻「ホタルイカと菜の花のソムタム」
これからの砂糖の話をしよう② アジア料理人編 東京・渋谷「Night Market」
2026.06.04
【PROMOTION】text by Rieko Seto / photographs by Masahiro Goda
低糖が加速するなか、いま、「おいしい」をつくるプロたちは、甘味をどう捉えているのでしょう。サトウキビの風味が生きた、きび砂糖を使うジャンルの異なるプロたちの視点を通じて、これからの甘味のあり方を考えます。
第2回は、東京・渋谷「Night Market」の内藤千博シェフ。愛用するウェルネオシュガー「きび砂糖®」を用いて、タイ料理が培う五味のバランスを、日本素材でどう生かすかの味づくりに迫ります。食材の味わいや、ハーブやスパイスのエスニックな香りの余韻をそっと伸ばす。その影の立役者は、実はきび砂糖なのです。
目次
東京・渋谷「Night Market」内藤千博
調理師専門学校卒業後サイタブリアに入社。ミシュランの三ツ星「レフェルヴェソンス」でスーシェフを務める。2018年にモダンベトナム料理店「Ăn Đi(アンディ)」の料理長に就任。24年、フォー専門店「Just Pho You(ジャストフォーユー)」をオープン(現閉店)し、25年現店開店。
きび砂糖は、五味の“つなぎ役”
アジアの夜市の高揚感を再現し、東南アジアの料理と日本の食材や食文化、エッセンスを融合させた料理を提供する、東京・渋谷の「Night Market(ナイトマーケット)」
「料理はまず、食材ありき。国内の質の高い食材を使っているので、それを生かすには現地のままの、尖った味付けでは強すぎます。砂糖ももちろん、そう。使い方次第で全体の印象が変わります」と、オーナーシェフの内藤千博さんは話す。
東南アジアの料理は、甘い、苦い、酸っぱい、しょっぱい、辛いという5つの味を立たせるのが特徴だ。それぞれパンチがあり、ひとつひとつが主張する。「そのなかで味の橋渡しをし、全体を調和の取れた味にまとめてくれるのが、砂糖の甘味や旨みです」と、内藤さん。
タイではココナッツシュガーやパームシュガーがよく使われ、内藤さんもグラニュー糖やきび砂糖、黒糖、ココナッツシュガーなど複数の砂糖を料理に応じて使い分けている。
なかでも、きび砂糖は「日本の食材に寄り添い、食材の味を引き立ててくれる」と、内藤さん。さとうきび本来の豊かな風味とコクがありつつ、印象がやわらかで、甘味を引きずりすぎることなくさっと消えていく。
「たくさんの料理をアラカルトで楽しんでいただきたいので、ひと皿で際立ちすぎる味は避けたいところ。きび砂糖は、甘味がガツンとくるわけではなく、舌の上にきれいにのって、もたつくことなくきれいに流れていく。野菜の甘味も引き立ててくれますし、酸味や辛み、香りなどの余韻をのばしてくれます。若干キャラメルっぽいようなニュアンスもあり、煮もののような料理にも合います」
ワンボウルが生み出す、絶妙な食感
その象徴とも言えるのが、「Night Market」の看板メニューである「ソムタム」だ。
ソムタムと言えば青パパイヤを想像する人も多いが、現地ではそれに限らずさまざまな食材で作られるといい、内藤さんは、日本の旬の食材をふんだんに使って四季折々の味わいを表現する。今回は菜の花やビーツ、紫キャベツに、ホタルイカを合わせた。「イメージとしては、タイ風サラダのような感じでしょうか」と、内藤さん。
ポイントは、クロックと呼ばれる臼を使うこと。ニンニク、トウガラシ、パクチーの根をすり潰したところに、柑橘の果汁やナンプラーとともにきび砂糖を加えてドレッシング状にし、切った野菜を和えていく。
「そうすると、砂糖や塩分の離水効果で、程よく食感が残りながらもしんなりし、味がなじみます。今回はホタルイカを合わせましたが、カツオのたたきもよく合いますね。たくさんの食材を合わせていますが、きび砂糖のおだやかな甘味がそれらを引き立て、覆うことなく、ひとつひとつの味や香りをしっかり届けてくれる。やさしさのなかにもメリハリのある、多彩な味と香りを楽しめます」
東南アジアの香りあふれる料理でありながら、日本人の舌にも自然に合うのは、生産者から直接届く質の高い日本の食材と、そして、アジアらしい五味の要素をきび砂糖でまろやかに無理なく調和させているから。
「現地のレシピをそのまま落とし込むだけでは、この味は表現できません」と、内藤さん。きび砂糖の醸し出す温かみのある味わいが、心と体にやさしくしみ渡る。
「ホタルイカと菜の花のソムタム」の材料
【材料】
ニンニク・・・1/2かけ
パクチーの根・・・1本分
青唐辛子・・・1/2本
ナンプラー・・・10g
ウェルネオシュガー「きび砂糖」・・・6g
スダチオイル◇・・・適量
ビーツ・・・50g
紫キャベツ・・・20g
菜の花、豆苗・・・各4本
ゆで卵(1/8に切る)・・・1/2個分
八朔の実・・・2房
細切りにした八朔の皮・・・適量
レモングラス辣油に漬けたホタルイカ◇◇◇・・・6杯
ライムの皮の塩漬け、スペアミント、パクチー、ディル、パクチーの花・・・各適量
◇スダチオイル(合わせる)
スダチ果汁・・・20g
太白ゴマ油・・・100g
◇◇レモングラス辣油
A
太白胡麻油・・・400g
豆板醤・・・60g
ウェルネオシュガー「きび砂糖」・・・140g
黒酢・・・120g
醤油・・・120g
ナンプラー・・・180g
塩・・・6g
細切りにしたレモングラス・・・100g
※Aを鍋に入れて火にかけ、8分目まで沸騰したら、細切りにしたレモングラスを加える。沸騰させたのち、室温で冷ます。
◇◇◇レモングラス辣油に漬けたホタルイカ
ホタルイカをボイルし、目や口を取り除く。レモングラス辣油に30分~1時間漬け込む。
内藤千博シェフの「きび砂糖」の使い方
「ガツンと力強い甘味を求める時にはグラニュー糖や黒糖を使いますが、繊細な味の日本の食材に合わせたり、やわらかい印象を求めたりするときに、きび砂糖を選びます。加熱せず自然な風味をそのまま生かすことが多いですね。甘さだけでなく旨みやコクを兼ねそろえているのも、うれしいところです」
「ホタルイカと菜の花のソムタム」の作り方
【1】ハーブを刻んでクロックに入れる
クロックにニンニク、パクチーの根、青唐辛子を細かく切って入れる
【2】すりこぎで叩き潰す
あらかたペースト状になるまで、すりこぎでよく叩き潰す。
【3】砂糖、ナンプラー、油を加える
きび砂糖、ナンプラー、スダチオイルを加え、きび砂糖が溶けるまでスプーンで混ぜる。
【4】ビーツとキャベツを和える
やや太めの千切りにしたビーツを加え、よく混ぜる。少ししんなりしてきたら、やや太めの千切りにした紫キャベツを加え、しんなりするまで混ぜる。
【5】青菜を茹でる
鍋に湯を沸かし、食べやすい大きさに切った菜の花を加え、続いて、食べやすい大きさに切った豆苗を加えてさっとゆでる。水気を切る。
【6】菜の花と豆苗を加える
菜の花、豆苗を加えて、混ぜる。味を見て、不足しているようであれば調味料(分量外)を足す。
【7】盛り付ける
全体がほどよくなじんだら、軽く汁けを切りながら、皿に盛り付ける。
【8】トッピングする
ゆで卵、八朔の実、細切りにした八朔の皮、レモングラス辣油に漬けたホタルイカをバランスよく散りばめる。ホタルイカの上には、細切りにしたライムの皮の塩漬けを1切れずつのせる。
いずれも食べやすい大きさに切ったスペアミント、パクチー、ディル、パクチーの花をあしらう。
◎ナイトマーケット
東京都渋谷区渋谷2-6-6
☎03-6433-5516
11:30~14:00LO、17:30~21:00LO
日曜休、不定休
各線渋谷駅、東京メトロ表参道駅より徒歩10分
https://nightmarket.tokyo/
◎ウェルネオシュガー
Instagram:@wellneo_sugar
Instagram:@kibizato_40th
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