発酵由来の旨味と香りで酒が進む「ソラマメのタルティーヌ 腐乳フレーバー」
レスキューレシピ【発酵編】
2026.04.20
photographs by Hide Urabe
連載:レスキューレシピ
日本の食品ロス量は年間464万トン*と言われています。生産者が丹精込めて作った食材を無駄にしないための活用レシピをシェフに教わる連載「レスキューレシピ」。今月は、発酵の力を借りておいしく食べ切る知恵を紹介します。3回目は、中国の発酵調味料「腐乳(ふにゅう)」を使い、フレンチのシェフが「ソラ豆のタルティーヌ」を作ります。
*農林水産省「食品ロス量(2023年度推計値)」(前年度比-8万トン)」
目次
- ■教えてくれた人:東京・牛込神楽坂「ボルト オー・クリヨー・ド・ヴァン」仲田高広さん
- ■ごく少量、隠し味程度に使う
- ■「ソラマメのタルティーヌ 腐乳フレーバー」材料と作り方
- ■東京・牛込神楽坂「ボルト オー・クリヨー・ド・ヴァン」の店舗情報
教えてくれた人:東京・牛込神楽坂「ボルト オー・クリヨー・ド・ヴァン」仲田高広さん
銀座「マルディグラ」等を経て渡仏。2012年渡豪。レストランやカフェ、専門店で経験を重ね、15年帰国。赤坂「まるしげ夢葉家」を経て、17年に独立。本格的なフランス料理をナチュラルワインや日本酒、焼酎などと楽しめるカウンタービストロをオープン。
ごく少量、隠し味程度に使う
腐乳に興味を持ったのは、オーストラリアで働いていた頃から。中国・台湾系の同僚や知人と一緒に食事したりすると、腐乳を使った料理を割に食べたり作ることがあって。独特の強い香りと塩気は、慣れるとクセになりますね。
僕の腐乳使いは彼らがお手本。その“ネイティブ”の使い方からルールを見出して、「日本でお酒と一緒に出すならどう使うかな」と僕なりに掘り下げています。現地では豆や肉、クセのある野菜と炒めるので、僕はソラ豆や内臓系とよく合わせます。マヨネーズやゴマだれと合わせる腐乳ソースは、自分流ならクリームソースで。マスタードで味を締めます。
主張が強いので、使うのは隠し味程度、ごく少量に留めるのがポイント。塩気に加え、発酵由来の旨味と香りで味の厚みが増し、お酒が進む味にしてくれます。
<腐乳の選び方>
紅は華やかで甘め、白はナッティで塩辛め
豆腐を麹で発酵させてから塩水漬けに。白麹を使う白腐乳は味噌やハードチーズに近い塩気とコク。紅麹を使った紅腐乳は華やかな麹の香りで甘塩っぱい。漬け汁も味わいたっぷりなのでぜひ使おう。非常に塩気と香りが強いので、使う時は隠し味程度、少量に控えるのがポイントだ。
「ソラマメのタルティーヌ 腐乳フレーバー」材料と作り方
[材料](作りやすい分量)
パン・ド・カンパーニュ・・・1切れ
バター・・・適量
白腐乳・・・少量
ソラ豆・・・50g
マッシュポテト*・・・大さじ2
ニンニクオイル・・・適量
ラクレットチーズ(グリュイエールでも可)・・・2片
バター・・・5~10g
ニンニク(みじん切り)・・・ひとつまみ
黒コショウ・・・適量
*メークイン2個を皮付きで茹で、皮を剥いて裏漉し。バター20g、牛乳70g、生クリーム70gを加え、滑らかになるまで練る。
[作り方]
[1]パンにバターと白腐乳を塗る
パンにバターと白腐乳をごく薄く塗る。ソラ豆は硬めに塩茹でして薄皮を剥き、氷水に落とす。【POINT】白腐乳は、ムラが出るように塗ってOK。味のグラデーションが出て飽きない味わいに。
[2]マッシュポテトを塗る
マッシュポテトを塗り重ね、ニンニクオイルを少量垂らす。
[3]チーズをのせて焼く
ラクレットをのせ、オーブントースターでとろけるまで焼く(目安180℃で5~6分)。
[4]ソラ豆を炒める
フライパンにバターとニンニクを入れて中火にし、溶けて少し茶色く色付くまで中火で熱する。ソラ豆と腐乳を加え、全体に炒め絡める。【POINT】腐乳の強い香りや塩味にも負けないよう、バターは少し焦がしておく。
[5]仕上げ
こんがり焼けた3の上に4をのせ、黒コショウを振る。
クセのあるソラ豆やチーズを腐乳の塩気とコクがさらに引き立てて、つまみ度倍増。お酒が止まらない味わい。
(雑誌『料理通信』2019年5月号掲載/本文はウェブサイト用に一部調整しています)
東京・牛込神楽坂「ボルト オー・クリヨー・ド・ヴァン」の店舗情報
◎ボルト オー・クリヨー・ド・ヴァン
東京都新宿区箪笥町27 神楽坂佐藤ビル1F
☎03-5579-8740
17:00~24:00
月曜、第2・第4火曜休
都営線牛込神楽坂駅より徒歩1分
※営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。
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