エビ、酒、塩だけなのに箸が止まらない「エビの鉄火丼」
ブルーフード・レシピ:「江戸前 芝浜」海原大さん
2026.06.08
text by Kaori Shibata / photographs by Sai Santo
連載:ブルーフード・レシピ
海に囲まれ、豊かな漁場を有する日本には魚食文化が根付いています。魚を食べるなかで培われ、受け継がれてきた知恵や知識を継承し、上手に食べることは、多様性豊かな海の保全につながります。日本周辺でとれる水産物(ブルーフード*)の魅力を再発見するレシピを人気店のシェフに教わります。今回は、芝エビを偏愛し、探求する料理人による「エビの鉄火丼」です。
*ブルーフードとは、淡水・海洋環境に由来する植物、動物、藻類など水生生物性食品のこと。食料危機や気候変動などの課題に対応し、健康的で持続可能な食料システム構築への貢献が期待されている。
**日本の海面漁業の漁獲量ランキング(漁獲量/前年比)【農林水産省:令和5年漁業・養殖業生産統計】
全体(282万3,400t/-4.3%):1位マイワシ(68万900t/+6.1%)、2位ホタテガイ(33万600t/-2.8%)、3位サバ類(26万1,100t/-18.3%)、4位カツオ(15万2,600t/-20.0%)、5位スケトウダラ(12万2,900t/-23.4%)、6位カタクチイワシ(11万4,000t/-7.3%)、7位マアジ(9万2,000t/-7.0%)、8位ブリ類(8万1,000t/-12.9%)、9位サケ類(6万t/-31.8%)、10位マダラ(5万4,000t/-6.9%)
目次
教えてくれた人:東京・芝「江戸前 芝浜」海原大さん
神奈川・逗子「日影茶屋」、東京・白金「心米」などを経て、2016年に芝「太華」を開店。修業中の食べ歩きで出合った「芝海老しんじょ」の味が忘れられず、江戸料理を独学で学び始める。21年6月に移転。「江戸前 芝浜」としてリニューアル。
酒でさっと煎ってから、細かく叩いてご飯へ
マグロの鉄火より古くから食されていたといわれるエビの鉄火。
塩水で洗った芝エビは火を入れすぎないよう、先に煮切り酒でさっと煎った後、細かく叩く。鮮度のいいものは極力飾り付けない。芝エビの微妙な風味が丸々残り、ご飯との相性が猛烈にいい。
「庶民の料理は、調味料も贅沢なものは使えなかったはず」と材料はエビ、酒、塩だけのシンプルさ。江戸前の魚として人気のあった芝エビを偏愛し、探求する海原さんのレシピは、奇をてらわずとも、料理の新境地は開けることを教えてくれる。
「エビの鉄火丼」の材料と作り方
[材料]
エビ・・・8尾
酒・・・180ml
塩水(2%)・・・適量
[作り方]
[1]塩水で洗い、塩味をつける
エビの殻と背ワタを除き、塩水で洗う。ここで塩味をつける。
[2]煮切り酒でエビにさっと火を通す
鍋に入れた酒を強火で沸騰させ、アルコールを十分飛ばしたら、中火におとしエビを加えてさっと火を通す。
[3]細かく刻む
エビを取り出し、細かく刻む。
[4]完成
器に盛ったご飯にたっぷりのせる。
(雑誌『料理通信』2019年4月号掲載/本文はウェブサイト用に一部調整しています)
東京・芝「江戸前 芝浜」の店舗情報
◎江戸前 芝浜
東京都港区芝2-22-23冨味ビル1階
☎03-3453-6888
17:00 ~ 23:30
木曜休
http://www.taika-shiba.com/
※営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。
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