MOЁT & CHANDON “GRAND VINTAGE ROSÉ 2008” 際立つバランスと美しい酸味
2016.08.06
text by Tadayuki Yanagi
| 英語(English) |
「この厳しい酸味を抑え、モエ・エ・シャンドンらしい柔かみをどう表現するかが、私たちにとって大きな課題となりました」とブノワ。そこで特に酸の強いシャルドネの比率を控えめにアサンブラージュ。攻撃的な酸味を封じ込めたが、ブランのほうはまだ少々熟成の時間を要するようだ。「20%含まれる赤ワインがシャンパンに丸みを与えてくれるので、ロゼはひと足早く飲み頃を迎えたのです」と語る。
ピュアな酸味
7年の瓶内熟成期間を経てリリースされた08年のグラン ヴィンテージ ロゼをひと言で表現するなら「バランス」であろう。やや深みを増したサーモンピンクの色調が実に鮮やか。バラを思わせるフローラルなアロマに、ピンクグレープフルーツの柑橘香、ラズベリーやグロゼイユといった赤い果実の香りも鼻腔をかすめる。口に含むと馥郁とした果実味が舌先を丸く包み、その後、このヴィンテージの特徴であるピュアな酸味が広がっていく。奥行きが深く、レイヤーが幾重にも折り重なり、余韻も長い。
料理を選ばない1本
バランスに長け、酸味の美しい、08年のグラン ヴィンテージ ロゼは、料理を選ばない1本として、バーサティリティ(汎用性)に富む。押しつけがましさがないため、素材の風味を生かした、昨今の繊細で上品な料理にうまく同調することは必定。赤身の肉料理でさえ、酸味の利かせ方次第で見事に寄り添うだろう。
ブランとのデュエットを必ずしも必要とせず、ソロで完璧に満足させてしまうグラン ヴィンテージ ロゼ 2008。モエ・エ・シャンドンのロゼがなぜそれほどの人気を誇るのか、このキュヴェを味わえば、理由は自ずと見えてくる。
[商品に関する情報]
MHD モエ ヘネシー ディアジオ株式会社 http://moet.jp
ブランとのデュエットを必ずしも必要とせず、ソロで完璧に満足させてしまうグラン ヴィンテージ ロゼ 2008。モエ・エ・シャンドンのロゼがなぜそれほどの人気を誇るのか、このキュヴェを味わえば、理由は自ずと見えてくる。
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◎La Paix
東京都中央区日本橋室町1-9-4 B1F
☎ 03-6262-3959
11時~13時半LO 18時~21時LO 水曜休
東京メトロ三越前駅より徒歩1分
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