「人材を育成する」
トラットリア シチリアーナ・ドン チッチョ石川 勉 Tsutomu Ishikawa
2014.10.01
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店名
トラットリア シチリアーナ・ドン チッチョ /Trattoria Siciliana Don Ciccio
2006.10.30 open トラットリア シチリアーナ・ドン チッチョのページを見る
1961年10月15日生 / 岩手県出身 / O型
19歳で料理の道へ。神宮前「ラ・パタータ」(4年)を経て、84年渡伊。シチリア島パレルモ「チャールストン」(1年)の他、フィレンツェ、ボローニャで計3年修業を積み、87年に帰国、「クッチーナヒラタ」等を経て、94年「ラ・ベンズィーナ」のシェフに就任。00年「トラットリア ダ トンマズィーノ」にて独立。06年2月同店を閉め、10月に「トラットリア シチリアーナ・ドンチッチョ」を開店。
FAVORITE
音楽 : (昔は)洋楽
本 : 司馬遼太郎
映画 : 『ゴッドファーザー』
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茄子のカポナータ
1800円
シチリア・パレルモ版、ナスだけで作るカポナータ。さっと茹でたタマネギ、セロリはオリーブ、ケイパーなどと炒めてトマトペースト、赤ワインビネガーでソースに仕上げ、揚げた米ナスと合わせる。ナスのとろっとした果肉、甘酸っぱいソースが懐かしい味。
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カンネッリのトゥリナクリア風
2000円
パレルモの名産の赤ピーマンが主役。赤ピーマンをニンニク、タマネギと一緒に炒め、トマトソースで煮込む。アンチョビーの塩気やブラックオリーブ、ケイパーの酸味、バジリコの香りがくたっと馴染み、ショートパスタに絡む。
必要とされるためのキーワード
世間話もお客との会話の種に。
世間話もお客との会話の種に。
- 石川勉シェフがイタリア修業から持ち帰った一番の確信は、「食事は楽しく」のスピリットだった。
「楽しい食事が、いい食事。そして人との関係は"話すこと"から始まります」
お客同士はもちろんだが、シェフが客席に行って挨拶したり、お客も厨房を覗いたり、料理人でもお客と世間話をするような近い距離感。そこには必ず会話がある。だから今、この店の厨房では、黙々と仕事に打ち込むことは禁止だ。
「普段無口な人が、お客の前で急に喋れるようになるわけがない。天気でもサッカーでもいい、厨房での無駄話がお客さんとの会話に反映されるんです」
食材業者でも宅配業者でも誰かが店に入ったら、全員で、元気良く声を出して挨拶。返事は人の方を向いて。人として当たり前のこと、やるべきことをしなければ、結局誰も楽しくなれない。
チーム石川は、料理人とサービス合わせ総勢11人の男所帯。だからこそ鍋磨きに床掃除、洗い物もトイレ掃除も徹底する。「やるべきこと」は全員平等。それはシェフであろうが変わりない。
「むしろ先頭切って走らなくちゃ。親玉が汗をかけば、自然と後に続きます」
まかないも皆一緒。ゴッドファーザーのようにテーブルを囲み、ワイワイ喋って、食べて、飲んで。そのテンションの高さで営業へ突入するのである。
シェフいわく、「店をつくるのは、お客様」。しかし働く自分たちが元気なら、その気を人に与えることができる。それを受け取り、元気になった一人ひとりが「楽しい店」をつくってくれる。
text by Naoko Ikawa / photographs by Tsunenori Yamashita
トラットリア シチリアーナ・ドン チッチョ 東京都/表参道 トラットリア シチリアーナ・ドン チッチョのページを見る
住所 | 東京都渋谷区渋谷2-3-6 |
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電話番号 | 03-3498-1828 |
営業時間 | 18:00〜24:00 LO |
定休日 | 日曜、祝日の月曜休 |
カード | 可 |
座席 | 全60席(うちカウンター8席、テラス12席) |
タバコ | 禁煙 |
アクセス | 東京メトロ表参道駅より徒歩10分 |
URL | - |
備考 | アラカルトのみ シチリア名物 いわしとウイキョウのカサレッチェ 2000円、 本日のフリットの盛り合わせ2500円~(税込・テーブル席代500円、カウンター席代400円) 【WINE】 グラス 白赤各2~3種 800円、ボトル 4200円~ |
- 「2007年01月making」 掲載
- 「2007年03月失敗しないレストラン選び 選択のルール 04」 掲載
- 「2009年01月定番をアップデートさせる技」 掲載
- 「2009年06月食のプロが行く!シチリア・ツアー誌上再現」 掲載
- 「2012年05月100人のシェフが考える「必要とされる店」になるために」 掲載
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