ベトナムの家庭の味「骨付き鶏モモ肉のショウガ煮込み」
【アウトドアレシピ】東京・西麻布「キッチン」鈴木珠美さん
2025.11.25
photographs by Hide Urabe
連載:アウトドアレシピ
アウトドアの新メニューに加えたい、外でも作りやすく、家でもリピートしたくなる味をプロに習います。今回はベトナムの家庭や食堂の定番料理「骨付き鶏モモ肉のショウガ煮込み」。慣れない環境で作っても、誰でも失敗なく作れます。
目次
教えてくれた人:東京・西麻布「キッチン」鈴木珠美さん
料理番組のコーディネーターなどを経て、ベトナムに留学、現地のシェフに師事。2002年現店開店。現地の食堂の味を再現した親しみのある味わいに、女性ファンも多い。
ホッと落ち着く食堂の味
ベトナムの家庭や、大衆食堂(コムビンザン)の定番肉総菜です。食堂で大皿に盛られた20種ほどの惣菜を選ぶ楽しさは格別! 私はホーチミンのファングーラオ通りの店が大好きでよく通いました。そこの懐かしい味です。
レシピはごく簡単。失敗?しないでしょう(笑)。家庭料理なので、ゆるく作るのがコツでしょうか。ただ、鶏モモ肉は必ず骨付きを選びます。ベトナムは大胆に塊肉を使う文化。シンプルですがこの料理は骨のだしが要です。なければ手羽先などでも。
肉は最初に焼きますが、これは「焼き固める」程でなく、表面を軽く焼き色を付ける程度で、やさしい味にします。臭みが出るので煮汁のアクはしっかりと除くこと。ベトナムでは仕上げに辛くない唐辛子を加えますが、赤ピーマンで代用します。夏なら新ショウガを使ってもフレッシュな香りが出て、素敵ですよ。
キッチン流!煮込みのコツ
1.モモ肉は骨付きを使う
鶏モモは煮込むほどにだしが出る骨付きを使う。骨付きのモモ肉がなければ手羽先などで代用してもOK。肉は赤身がきれいなピンク色でハリのあるものを選ぶ。
2.ショウガは仕上げに
味がぼやけがちな煮込み料理。ショウガは仕上げに加え、やさしい肉の味にエッジを効かせるのがポイント。ニンニクの他にみじん切りのレモングラスを一緒に加えても。
「骨付き鶏モモ肉のショウガ煮込み」の材料と作り方
[材料](1皿分)
骨付き鶏モモ肉(ブツ切り)・・・350g
ニンニク(みじん切り)・・・大さじ1/2
ショウガ(せん切り)・・・2片
赤ピーマン(せん切り)・・・1/2 個
A
ヌクマム・・・大さじ1
シーズニングソース・・・小さじ1
オイスターソース・・・小さじ1
砂糖・・・大さじ1
塩・・・小さじ1/3
水・・・適量
黒コショウ・・・適量
米油・・・大さじ1
[作り方]
[1]ニンニクの香りを出す
鍋に米油とニンニクを入れて中火にかける。
[2]鶏肉の表面を焼く
ニンニクの香りが出たら、鶏モモ肉を加え、全体に軽く焼き色を付ける。【POINT】強い焼き色を付けるのではなく軽く焼く程度でよい。
[3]水を注ぐ
2に肉がかぶる位の水を注ぎ、強火で煮る。
[4]アクを取る
ひと煮立ちしたら、アクを取り除く。
[5]煮込む
Aを加え、中火に落とし、そのまま20~30分煮る。
[6]ショウガと赤ピーマンを加える
煮汁が1/4位の分量にまで減ったら、仕上げにショウガと赤ピーマンを加えて軽く馴染ませる。火を止め、器に盛り、好みで黒コショウを振る。【POINT】ショウガは仕上げに加えて、フレッシュな辛味を効かせる。
(雑誌『料理通信』2017年1月号掲載/本文はウェブサイト用に一部調整しています)
東京・西麻布「キッチン」の店舗情報
◎キッチン
東京都港区西麻布4-4-12 ニュー西麻布ビル 2F
☎03-3409-5039
18:30~21:00LO
月曜、土曜、日曜、祝日休
https://suzukimasumi.com/kitchen/
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