『料理通信』9月号第2特集〜江戸から学ぶ夏レシピより〜
9月号第2特集「江戸から学ぶ夏レシピ」で「神楽坂石かわ」の石川さんに再現していただいた“鰯尽くし”のレシピをご紹介します。小説『料理人季蔵捕物控』第7巻「おとぎ菓子」で掲載されている内容から抜粋いたします。鰯尽くしが生まれた背景は、ぜひ小説でお楽しみください。

酒と醤油で味付けしたおからの三分の一の量を鍋に敷き、頭と腹わたをとってさっと塩水に漬けた鰯を並べて、おからをのせて平らにし、その上にまた鰯を重ね、さらにおからをのせる。この鍋を醤油を加えつつ、弱火で半刻(約1時間)ほど煮て仕上げる。

頭をつけたまま、鰯の腹わたを取って塩をし、その腹の中に梅風味の煎り酒に浸けこんでおいた大葉をたっぷりと詰め込む。七輪の網の上に並べて焼けば出来上がり。

鰯のつみれが練り上がったところで、芹をみじん切りにする。それをつみれに加えてざっと混ぜる。後は鍋に湯を沸かし、煮たってきたところで、芹の色が鮮やかなつみれを鍋に小さめに落としていく。塩と昆布風味の煎り酒を隠し味に使う。

白子を研いだ米の上に置いて炊き上げ、さっくりと混ぜ合わせて椀に盛りつける。小口切りにした葱とおろし大根、一味唐辛子をのせ、煮立てた出汁に、醤油と塩で味付けしたかけ汁で仕上げる。

梅風味の煎り酒に生姜汁を効かせた付け汁で食べる。

【書籍】
『図説 江戸料理事典』柏書房/松下幸子 著
『豆腐百珍』教育社新書 現本現代訳/何必醇 原著、福田浩 訳
『江戸料理をつくる』教育社/福田浩 著
『古今名物御前菓子秘伝抄 日本で最初のお菓子の文献』教育社新書 原本現代訳/鈴木晋一 訳
『江戸のおかず帖 美味百二十選』女子栄養大学出版部/島崎とみ子 著
『万宝料理秘密箱』ニュートンプレス/奥村彪生 編
『江戸の食生活』岩波現代文庫/原田信男 著

【WEB】
「江戸食文化紀行」 http://www.kabuki-za.com/syoku/bkindex.html
「江戸時代の食風景」 http://www.kamaboko.com/gotoshi/food.htm